同僚との摩擦防止には、訪問介護がおすすめ

 施設内で働くヘルパーの離職理由は、仕事内容よりも職場の人間関係によるものが多いとも言われています。そのため、同じ介護業界の中で転職をする場合には、訪問介護の事業所を希望する人も少なくありません。

 訪問介護は一人の利用者に対して一人若しくは少人数で介護サービスや生活支援を提供します。施設で働くように、多くの人と接する必要がないので、ヘルパー同士のトラブルは比較的少ないからかもしれません。しかし、訪問介護事業所も各所で方針や雰囲気が違います。他のヘルパーと会うことの少ない事業所もあれば、ヘルパー同士のコミュニケーションを積極的に図る事業所もあるので、転職の際には十分なリサーチを行いましょう。また、訪問介護といっても、ヘルパー同士で情報を共有することは大切です。利用者のケアすべてを、常に一人でこなすわけではありません。ヘルパー同士の情報交換は、自身のスキルアップや利用者への接し方について、大いに役立つこともありますし、仕事上の問題点を解決するのにも必要不可欠です。

 しかし、ヘルパー同士の交流がどうしても苦痛に思える場合や、他のヘルパーと関わらずに単独で働きたい場合には、登録ヘルパーで働くという選択肢もあります。登録ヘルパーであれば、訪問介護事業所でヘルパー同士の交流を求められることはほとんどないでしょう。

 また、訪問介護事業所や通常の介護施設において「紹介予定派遣」で一定期間の間働いてみてから、社員や契約社員になるという方法もあります。こちらの場合は、実際の仕事内容や職場の人間関係を知ってから就職することができるので、自分に合った雰囲気の職場かどうかを見極めることができます。